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最新のTOF-SIMS分析技術サービスを始めました!

2021/04/01

TOF-SIMS(Time-of-Flight SIMS:飛行時間型二次イオン質量分析)は、空間分解能、深さ方向分解能ともに優れ、さらに、これらをバランス良く組み合わせた組成分析が可能です。このことから、高度な製造プロセスの研究開発に幅広く活用されている優れた微量分析のツールです。


図1 TOF-SIMS

組成分析ツールにはさまざまな種類があります。ICP-MSやセクター磁場型SIMSのように検出感度を重視したものもあれば、TEMのEDSやEELSのように分解能を重視したものもあります。

ひとつの組成分析ツールで高感度と高分解能を両立し、未知の化合物や有機残留物などを評価することはできません。多くの場合、未知の物質の定性・定量分析を行うためには、さまざまな機器を組み合わせて評価する必要があります(図2)。

 

TOF-SIMSはこの状況を変えると期待される優れた組成分析装置です。Ma-tekは最新のTOF-SIMS分析技術サービスを始めました。

 

図2 さまざまな分析機器の感度と分解能の分布

 

 

TOF-SIMSの優れた能力をご紹介いたします。

 

図2からわかるように、TOF-SIMSは感度と分解能のバランスがとれています。

 

TOF-SIMSの特徴はまず第一に、空間分解能が50nmと小さいことです。50umに達する場合のあるセクター磁場型SIMSとは比較になりません。それに加えて、有機材料や無機材料に含まれる微量物質や汚染物質の分析が可能であることから、マイクロアナリシスの強力なツールとなります。先端材料の研究、プロセス開発、パッケージングプロセスの改善、バイオメディカルの研究などに広く活用できます。

 

  • 有機物汚染の分析(スペクトル)

図3 TOF-SIMSは、微小領域の有機汚染物質の分析が可能です。既存のデータベースと比較することで、有機汚染物質の発生源を特定するのに役立ちます。

 

 

深さ方向の分解能は1nm以下であり、最先端の低エネルギーイオン注入プロセス、超薄膜、エピタキシャル構造などに優れた分析能力を発揮します。

 


図4 ウルトラシャロ―ジャンクションのデプスプロファイル: 約100nmの深さまでの濃度分布を表示

図5 表面からわずか8nmの深さに存在するSIONの分布も捉えることができます。

 

 

TOF-SIMSでは、空間分解能と深さ方向分解能を組み合わせることで、3次元の組成分析図を作成することができます。これにより、検出元素の空間分布をより直感的に把握することができます。

 

  • VSCELエピタキシャル層の組成分布

図6 VCSELエピタキシャル層の組成分析。2Dでの詳細な解析に加えて、3D立体図を作成しました。

 

 

感度については、XPSやFTIRでは行うことのできない微量分析の限界を補うppmレベルの検出能力があり、これは通常のデプスプロファイル分析にも十分な検出限界です。

 

前述の機能に加えて、全元素分析、絶縁体分析、組成イメージング(FFT)などの分析機能も備えており、TOF-SIMSに対する幅広い分野のニーズに対応しています。

 

図7 SiO2に含まれるナトリウム(Na)の含有量の検出

図8 各元素の分布図

 

 

最後に、アジア太平洋地域のお客様は、TOF-SIMSの優れたデータを得るために長い時間待つ必要はありません。MA-Tekは台湾で初めてTOF-SIMSサービスを提供した受託分析のリーダーとして迅速なサービスを提供いたします。